ポンプ浚渫工事

Dredging_construction_pump
ポンプ浚渫工事とは、海底、河川、湖沼などの底泥をポンプで吸引して除去する浚渫工事の一種です。多種多様な泥質に対応することができ、大規模工事から小規模工事までさまざまな場面で活用されています。どのようなポンプを使用するかによって、次のように分類されます。
渦巻ポンプ浚渫工事
渦巻ポンプを使用する浚渫工事です。渦巻ポンプとは、流体の圧力を高めるため、羽根車の回転による遠心力を用いるポンプのことです。渦巻ポンプ浚渫工事はさらにポンプ浚渫船工事と、水中サンドポンプ浚渫工事に大別されます。

ポンプ浚渫船工事

スパッドなどで船体を海底に固定し、船舶のラダー先端に設置したカッターで海底地盤を掘削、浚渫ポンプで吸引する船を、ポンプ浚渫船と言います。主に埋立浚渫工事において、航路や泊地の確保のために使用されています。また、工業用地などの臨海用地の造成を行う際に使用される代表的な作業船です。移動する時にはタグボートで曳航されることが多いものの、自ら高速に航行し、港湾工事で他の貨物船の邪魔にならないよう速やかに退避できるのものあります。

水中サンドポンプ浚渫工事

サンドポンプをクレーンやバックホーで水中に吊るしたり、水中に沈めて設置することによって行う工事です。サンドポンプとは泥土揚水したものを地上に送泥するための機材です。サンドポンプ先端に取り付けたジェット噴射ノズルから、ジェット噴射をして硬い地盤をほぐしながら行われることもあります。ポンプ浚渫船が入り込めないような狭い場所や複雑な構造物の隙間などのケースで用いられています。
特殊ポンプ浚渫工事
特殊ポンプ浚渫工事とは、渦巻ポンプにかわって負圧吸泥ポンプを使用する工事のことです。負圧吸泥ポンプは、工事している周辺をできるだけ汚濁させないことを主眼に開発されました。

特殊ポンプ浚渫工事の事例

特殊ポンプ浚渫工事は、たとえば表層にリン、窒素などを多く含む底泥の浚渫の際に必要となってきます。このような表層泥は非常に軟弱で、含水量が極めて高いことが特徴です。これまでの渦巻ポンプ浚渫では、底泥を大量の水と一緒に吸引するため、汚濁発生や余水処理の問題が発生していました。これらの問題を解決するために考案されたのが特殊ポンプであり、工場排水などで汚染された底泥などを周囲に悪影響を及ぼすことなく除去するために活用されています。

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