石のメンテナンスについて

Stone_maintenance
建築においての石材は非常に重要な役割を担う存在ですが、施工後の扱いにおいても苦労する材料の一つでもあります。その事を意識して、石材を使用する場所、用途によって事前に対策を考えておく事が重要となります。これまでの事例を把握して設計段階から適切な処置をしておきましょう。
汚れの種類とその原因について
石材の汚れに関する発生状況やその原因、予防処置と修復方法について例を挙げて見ます。水に関係するトラブルが石材に関しては一番多いと言って良いでしょう。そのトラブルの種類や、事前の対策方法、起こってしまった状況の処理方法を知っておく事が重要になりますので、代表的な事例をまとめて見ます。

濡れ色

石材の表面に水がかかると色が少し濃くなりますが、これは石の隙間が水で満たされて光が反射しなくなる現象で、この現象の事を濡れ色と呼びます。多少の水がかかった程度ですと比較的短時間で乾燥し元に戻りますので特に問題ないのですが、水が長期に渡り石を濡らし続ける事で石材の中まで浸透し、濡れ色が消えにくくなる事があります。

濡れ色の予防

浸透型吸氷防止剤による裏面、表面処理。

濡れ色の修復方法

遠赤外線バーナーで水分除去を行い、浸透型吸水防止剤による表面処理を行う事で再発防止する。

エフロレッセンス(白樺)

濡れ色の場合、不純物を含まない単なる水が原因となる事が多いので、乾燥すればその症状は消える事が多いですが、下地に使われるモルタルやコンクリートの成分でもある水酸化カルシウムが溶け込んでしまった場合、水分の蒸発後に水酸化カルシウムの結晶が残り、表面に白い汚れが残ってしまいます。それをくり返す毎に汚れが目立つ様になってきます。この現象をエフロレッセンス、又は白樺と呼びます。一般的に発生しやすい現象でもあります。

エフロレッセンス(白樺)の予防

浸透型吸水防止剤による裏面、表面処理。

エフロレッセンス(白樺)の修復方法

遠赤外線バーナーによって水分除去を行い、浸透型吸水防止剤で表面処理を行う。
石材の汚れに対する注意点
一般的に石材の汚れは水に起因する所が多く、施工前にデザインや用途にばかり気を取られてしまわず、雨水に対する対策や、池、植栽に関する水の対策、施工時におけるコンクリート中の水分対策など、設計や施工段階での注意が必要不可欠となります。水に対しての対策に掛かるコストアップは多少なりとも考えておいた方が良いと言えます。

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